未来を考えるキーワード
人口減少/高齢社会
京大人社の視点
日本の人口は2008年をピークに減少に転じ、現在の出生率が続けば2050年過ぎには1億人を切ることが予測されています。これは、人口や経済が拡大・成長を続けるという、明治以降100数十年にわたって前提とされていた社会のあり方からの質的な転換を意味し、人々の価値観や都市・地方の関係などを含め、新たな発想に立った対応が求められています。一方、日本における高齢化率(65歳以上の高齢者の割合)は既に「世界一」ですが、今後も2050年頃に向けて世界の先頭を走っていくことになり、「老い」の意味や社会保障のあり方等についても根本的な再考が必要になっています。このように人口減少そして高齢社会をめぐる課題は、私たちの意識や社会のあり方全体に関わるものであり、文・理を問わず学問分野を横断した多面的なアプローチが重要となります。